Vol.8 患者さんの人生に寄り添い、伴走する。それが江南厚生病院の血液・腫瘍内科
江南厚生病院の血液・腫瘍内科は、35年以上にわたり、尾張北部地域の血液疾患診療を担い続けてきた診療科であり、現在も中心的な役割を果たしています。当院は日本造血・免疫細胞療法学会の移植認定施設として、この地域で唯一認定されており(2025年10月現在)、高度な専門治療を地域で受けていただける体制を整えています。
Q1.どのような患者さんを診ていますか?
悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、白血病(急性・慢性)といった「血液のがん」を中心に診療し、近年は高齢化に伴い、骨髄異形成症候群(MDS)の患者さんも増えています。 また、貧血が続く方や、リンパ節が腫れているという症状で紹介いただくケースもあり、初期の段階から対応しています。
Q2.当院ならではの特長や強みは何ですか?
当科の最大の強みは、長年積み重ねてきた造血幹細胞移植の経験と実績です。これまでに多くの患者さんの治療に関わってきたことで、治療だけでなく、日本全国の移植医が参考にする教科書の作成や、全国規模の移植登録システムの開発にも貢献してきました。現在も当院の医師が国内の専門研究グループに参加し、高齢の白血病患者さんに対する治療方針の作成に携わっています。
Q3.造血幹細胞移植を支えている体制の特長を教えてください。
移植治療を行うには、医師だけでなく、看護師・薬剤師・管理栄養士・リハビリスタッフなど、多職種が連携するチーム医療が不可欠です。他科とも密に連携し、患者さん一人ひとりを多方面から支える総合力の高い医療を実践しています。
特に注目すべきは、造血細胞移植コーディネーター(HCTC)が3名在籍しており、この人数は東海地方でも有数です。患者さんやご家族の不安に寄り添いながら、ドナー探しの手続きや入院中の生活調整、退院後の注意点など、移植の準備から治療後の生活まで、一貫して支援するため、安心して治療に臨んでいただけます。
さらに、退院後も継続的なサポート体制を整えており、移植治療後のフォローアップに特化した専門外来「LTFU外来(長期フォローアップ外来)」を設けています。 合併症のチェックはもちろん、栄養管理、リハビリの調整、予防接種の案内など、総合病院の強みを生かした包括的な支援を長期に渡って提供しています。
Q4.移植などの治療方針を決める際に大切にしていることは何ですか?
血液疾患の治療は、患者さんの年齢や体力、病気の進行度によって大きく異なります。 例えば白血病では、診断時にリスク評価を行い、リスクが高い方や治療の経過で十分な効果が得られないと判断した方の場合、造血幹細胞移植を検討します。
特に近年は、遺伝子検査の進歩によって「個別化治療」が実現されつつあります。これは、患者さん一人ひとりの遺伝子情報に応じて治療方針を決める方法です。「誰にでも同じ治療」ではなく、「その人にとってなるべく負担が少なく、より適切な治療」を提供できるよう、体制を整えています。
ドクターメッセージ
患者さんの人生に寄り添う血液診療を目指して
当院は地域の先生方との連携を非常に大切にしています。「貧血が続く」「リンパ節が腫れている」など、少しでも気になる症状があれば、まずは身近なかかりつけのクリニックや病院にご相談ください。必要に応じて当院に速やかに紹介いただける体制が整っており、スムーズな診断と治療開始が可能です。
血液疾患の治療は、高い専門性と長い時間をかけて向き合う必要があります。そのため、当院では患者さんに住み慣れた地域で安心して治療とフォローアップを受けていただける体制を整えています。
「患者さんの人生とともに歩む」という思いを胸に、今後も総合病院ならではの総合力を活かして皆さんの健康を支えていきます。

血液・腫瘍内科代表部長 尾関和貴
関連リンク
江南厚生病院 血液・腫瘍内科