産婦人科
診療科概要
1.令和6年4月現在、日本産科婦人科学会専門医7名と若手医師5名が産婦人科全般について診療をしています。
2.令和5年度
・分娩総数459例
・婦人科手術件数330例(内 悪性腫瘍手術46例、腹腔鏡下手術138例、子宮鏡下手術9例)
3.患者さんから信頼され、安心して治療を受けていただける産婦人科を目指しています。
4.外来は、婦人科疾患と妊娠初期を診察する『一般外来(初診、再診)』と妊娠4カ月以降の妊婦を診察する『妊婦健診外来』、月・水・木曜日に助産師によって妊婦診察をする『助産外来』、火曜・金曜午前の『胎児超音波スクリーニング検査』、月曜・金曜午後の『産褥健診』に分かれています。また、各種検査(子宮鏡検査、コルポスコピー、不妊症検査)、外陰部小手術などを予約にて実施しています。
5.婦人科病棟は、5階西女性病棟45床の中に組み込まれています。
専門分野
婦人科一般
- 良性疾患:子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣腫瘍、子宮内膜ポリープ 等
- 悪性腫瘍:子宮頚癌、子宮体癌、卵巣癌、腹膜癌 等
- 炎症性疾患:骨盤内感染症、性行為感染症 等
- 不妊症
- 内分泌疾患:卵巣機能不全
- 中高年女性のケア:更年期障害、骨盤臓器脱(子宮脱) 等
- その他
産科一般
- 正常分娩
- 異常妊娠(流早産、多胎妊娠、骨盤位、子宮内胎児発育遅延、前置胎盤、合併症妊娠など)
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産婦人科の指針
1.基本指針:常に患者さんの立場に立って、的確なインフォームドコンセントをとり、満足していただける治療を目指しています。
2.産科は、自然分娩を基本として、母乳哺育・母児同室を推進し、骨盤位や前回帝王切開既往妊娠に対しても、適応をみたせば経腟分娩を許可します。血液疾患・甲状腺疾患・糖尿病・腎疾患などの合併症妊娠に対しては、専門内科と連携をとりながら診察に当たっています。また、地域周産期母子医療センターとして、切迫早産、前置胎盤、妊娠高血圧症候群、胎児機能不全などハイリスク妊娠の母体搬送を受け入れています。
3.婦人科
・良性疾患・腫瘍:手術侵襲を少なくするために、積極的に内視鏡下手術を取り入れています。
・悪性腫瘍:早期発見、早期治療を心がけています。手術療法、化学療法、放射線治療を組み合わせて、患者さんに適した集学的治療に努めています。
・不妊症:外来にて一般不妊症検査、排卵誘発、人工授精、体外受精を行っています。また入院にて、内視鏡検査(腹腔鏡・子宮鏡)を行っています。
※現在当科では、法律的な婚姻関係にないパートナーの不妊治療はお断りしております。
4.出血量が多く、輸血が必要と思われる手術症例に対しては、積極的に自己血貯血法を事前に行い対処しています。
婦人科悪性腫瘍の指針
当科では、各婦人科がんの治療ガイドラインに準じ、手術療法・化学療法・放射線治療を中心とした標準治療を行っております。昨年度手術件数は616例、うち婦人科系手術は377例、その中で悪性腫瘍手術は45例(子宮頸癌6例、子宮体癌19例、卵巣癌20例)でした。病期に応じて、患者さんの生活の質を考慮したより良い治療を目指しております。
子宮頸がん
早期がんに対しては、子宮頸部の一部のみを切除する子宮頸部円錐切除術や、子宮のみを摘出する単純子宮全摘術を行います。やや進行したがんにはリンパ節の摘出や靭帯の広範囲な摘出を伴う広汎子宮全摘術を行い、場合によっては術後に放射線治療や化学療法を追加します。進行したがんでは放射線治療や化学療法が主体となります。
子宮体がん
治療の基本としては手術療法を行います。子宮だけではなく、基本的には卵巣と卵管も同時に摘出します。卵巣・卵管は転移を起こしやすい臓器であり、がん細胞が体内に残っていた場合、卵巣から出るホルモンががんを進行させる可能性があるため、両側とも摘出することが一般的です。状況に応じてリンパ節も一緒に摘出したり、術後に化学療法や放射線治療を追加します。進行したがんで、手術が困難と思われる場合や高齢などで手術ができない場合は、化学療法や放射線治療を優先して行うこともあります。
卵巣がん
治療の基本としては手術療法を行います。患側の卵巣だけではなく、反対側の卵巣、両卵管、子宮も同時に摘出し、大網と言われる脂肪組織やリンパ節の摘出も標準治療として行います。これは転移しやすい臓器を摘出するとともに、がん細胞の広がりを正確に診断する目的もあります。年齢が若く、将来妊娠を強く希望され、様々な条件を満たす場合は患側の卵巣、卵管と大網切除を行い、子宮や反対側の卵巣、卵管を残す手術を行うこともあります。
術後治療として、化学療法を追加することがあります。また、進行がんでは少しでもがん細胞を減らす目的での手術を行うことや、化学療法を先に行ってから手術療法を行うこともあります。
医師紹介
池内 政弘
臨床研修指導医講習会修了
緩和ケア研修会修了
樋口 和宏
日本女性医学学会:暫定指導医
臨床研修指導医講習会修了
緩和ケア研修会修了
木村 直美
日本がん治療認定医機構:がん治療認定医
母体保護法指定医
da Vinci Xi Certification取得/First Assistant
臨床研修指導医講習会修了
緩和ケア研修会修了
松川 泰
日本生殖医学会:生殖医療専門医
母体保護法指定医
da Vinci Xi Certification取得/Console Surgeon
日本産科婦人科内視鏡学会:技術認定医
名古屋市立大学医学部臨床准教授
臨床研修指導医講習会修了
緩和ケア研修会修了
水野 輝子
日本女性医学学会:女性ヘルスケア専門医
日本がん治療認定医機構:がん治療認定医
緩和ケア研修会修了
柴田 茉里
日本がん治療認定医機構:がん治療認定医
da Vinci Xi Certification取得/Console Surgeon
緩和ケア研修会修了
山内 桂花
緩和ケア研修会修了
村上 真凪
緩和ケア研修会修了
永井 彩華
高木 佳苗
大鹿 茜
山森 玲奈
熊谷 恭子
日本周産期新生児医学会:指導医・専門医
日本人類遺伝学会臨床遺伝:専門医
母体保護法指定医